10月13日は豆の日。お豆でみんな健やかに。

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2015.12.17

お豆のコラム②「お正月の豆、黒豆と小豆」

【黒豆とは黒い大豆、黒大豆のことです】

 

お正月のお祝いといえばおせち。おせち料理には、縁起をかついだものが並ぶというのは全国共通なのだそうです。そのなかの一品、豆料理は「まめまめしく働けますように」という願いを込めたもの。

おせちの豆の代表といえば黒豆です。この黒豆、実は黒い大豆、黒大豆だということを知らなかった方もいるのでは? 大豆は、三大栄養素、各種ビタミン、各種機能性成分が1セットになった総合健康食だということはよく知られています。それに加えて、黒大豆の場合は黒い種皮にアントシアニンやポリフェノールがたっぷり。お正月だけではなく、いつでも食べたいお豆です。

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【北海道有数の黒大豆の産地、旭川から届いた生産者・笠井さんのお話】

 

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北海道の中央にある上川盆地に位置する旭川市。北海道第2の都市ですが、大小130もの川が流れ、大雪山・十勝岳連峰に臨む、自然豊かな美しい町です。この旭川市で、黒大豆の生産を行っている笠井好晃さん(上写真:笠井さんとご家族)。調整場でていねいに手選(目で見て手で選別すること)まで行って、良質の黒大豆を出荷しています。

「当地区で生産されている黒大豆は『いわいくろ』という品種です。粒が大きく、風味がよく甘みがあるのが特徴です」

旭川では、生産者さんが熱意と自信をもって、品質の高い黒大豆のブランド化を図り、平成23年から『黒い恋人』という名前で販売を行っています。生豆の他に、スイーツなどの加工品はお土産にも人気で話題となっています。

「我が家では、黒豆の煮豆は子どもたちも大好きです。箸でしっかりつまんで食べることも、遊び感覚で楽しいようです。当地はお米の産地でもあるので、黒豆ご飯もよくします。ご飯にするとたんぱく質も多く採れて栄養バランスがよいので、健康食としてもおすすめです」

笠井さん宅では、黒大豆を枝豆としても食べておられるとか。これは生産者さんの特権。きっとすごくおいしいことでしょう。うらやましいですね。その他に黒大豆みそなども手づくりするそうです。

さて、笠井さんに黒大豆の選び方、保存方法も教えていただきました。

「皮切れがなく、粒揃いのよいものがおすすめです。粒揃いが悪いと、煮豆にした際に煮え方にムラができ、皮切れにもつながります。生豆を保存するときには、密閉できるビニール袋に入れて冷暗所で保存します」

(下写真:旭川の、十勝岳連峰を臨む大豆畑)

 

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【黒豆ご飯で実感。黒大豆はこんなにおいしい!】

 

笠井さんおすすめの黒豆ご飯をつくってみましょう。

今回、レシピを教えてくれたのは、料理教室「おいしい週末」を主宰する料理研究家、近藤幸子さん。近藤さんの師匠直伝だという黒豆ご飯を「いわいくろ」を使ってつくりました。米2合に対してカップ2分の1の黒豆を150°のオーブンに15分かけます。通常のお米を炊く水の量に豆の半量の水を足し、黒豆、しょうゆ大さじ1、塩小さじ2分の1を加えて炊きます。

炊きあがりは、きれいな赤い色。近藤さんが食べたときの第一声は「お豆が栗のように甘い!」。本当に、笠井さんの言う通り、とても黒大豆が甘く、しかも風味がいい。「いわいくろ」に限らず、甘み・うま味に富んでいるのは北海道産の特徴だそうです。オーブンで焼いているため香ばしさも加わり、それがお醤油の香ばしさと相まって風味のハーモニー。止まらないおいしさです。

煮豆で食べることの多い黒大豆の、本来のおいしさの真価を感じられる黒豆ご飯。成分を逃がすことなく摂取できるので、子どもたちのお弁当にもおすすめです。

 

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【お正月の小豆、あん餅と小豆粥】

 

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小豆雑煮をご存知ですか? 鳥取では雑煮といえば小豆雑煮です。あんよりお汁粉に近いゆるさの小豆にお餅を入れたもの。「え、小豆の雑煮なの?」と思った方が多いでしょうが、実は、お正月にあん餅や汁粉餅などを食べる風習は全国で広く行われていました。

小豆の赤い色は魔を払うといわれますが、小豆は古くからおめでたい食物であったようで、不吉の際にはわざと控えたほか、普通の日に使用を禁じたところもあったほど、特別なものだったようです。

お醤油やお味噌の雑煮に加えて、あん餅もいいものです。つくるときには、焼き餅ではなく、軽く煮た後に湯で柔らかくした餅がおすすめです。あんと餅がしっかり絡んで、餅のよい香りと小豆風味、それぞれが引き立ちます。

正月にあん餅を食べなくても、一月十五日の小正月に小豆粥を食べる方は少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。もともと陰暦正月の十五日は満月の「望(もち)の日=望月」で、この日のお粥を「十五日粥」あるいは「望の粥」と呼んでいました。この「望」が「餅」となって、小正月に「餅入りの小豆粥」を食べるようになったとか。平安時代の文献にはもう「餅かゆ」の記述が見られ、江戸時代に一般的になったそうです。

小豆とその他の雑穀を炊いた粥を祭事に用いた歴史は古く、現在でも各地の神社で行われています。なかでも、京都・下鴨神社の「御粥祭」は有名です。野菜果物とともに小豆粥と大豆粥をお供えし、五穀豊穣と国の安泰を祈願するもので、先着順で一般にも小豆粥がふるまわれます。(上写真右2点:「御粥祭」の札のかかった下鴨神社の楼門と小豆粥)

小豆粥は、小豆の煮汁で炊きます。あの赤い色が大事なのです。それに、煮汁に溶け出した体にいい成分も採ることができますね。正月のつかれた胃にはほっとする味わい。ぜひつくってみてください。

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