10月13日は豆の日。お豆でみんな健やかに。

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2019.07.23

お豆のコラム⑯ いがらしろみさん作! さわやかな豆のジャム

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梅雨が長引いた今年の夏。長雨、湿度の高さ、気温の変動など、心身ともにストレスを感じている人も多いことでしょう。
こういうストレスを感じる季節を乗り切るために肝心なのは、やはり睡眠と栄養なのだとか。摂取した糖質をしっかりエネルギーに変換すると疲れにくくなり、疲労回復にも役立つそうです。糖質の代謝に使われるビタミンB1を多く含む豆類を、夏も食べましょう。
夏に手軽に豆をとるために、朝食にちょい足しできるものはないかと考え、思いついたのが豆のジャム。「豆は何でもペーストになる」と言った生産者さんがいます。おなじみの料理といえば豆のディップですが、ペーストになるなら豆のジャムも可能なのではと、今回トライすることにしました。

レシピをお願いしたのは、人気のお菓子研究家いがらしろみさん。フランスと日本で学んだフランス菓子の知識から構築した独自のジャムが人気。ジャムの専門店「ロミ・ユニ コンフィチュール」、ジャムと焼菓子の「メゾン ロミ・ユニ」、冬季限定のチョコレート専門店「ショコラテ ロミ・ユニ」、3店舗を通して、オリジナルのスイーツの世界を展開しています。

 

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左:いがらしろみさん。右:鎌倉にある「ロミ・ユニ コンフィチュール」

 

ろみさんのジャムは、フルーツと砂糖を煮詰めただけではない、フランス菓子を食べた時のような、甘さ・酸っぱさ・香り・食感の掛け算で成り立っています。だから、ろみさんいわく「お菓子みたいなジャム」。どんな食べ方をしてもおいしいのですが、そのまま口に運んだ時、違いが際立ちます。そんなろみさんだから、ぜひジャムの素材として豆を使ってみてほしいとお願いしました。

 

できました! 豆のジャム。
ろみさんが選んだのは白いんげん豆の大福豆です。和菓子の白あんに使われますが、煮込み料理にもぴったりな、かたちのかわいい・おいしい・重宝な豆です。合わせたのは国産のオレンジ。「国産のオレンジには、柚子やみかんにないような、抜けるような爽やかさがあって、そこが魅力」とろみさん。当初、白あんをイメージしていたのですが、さすがろみさん、ちゃんとジャムだったことに驚きました。「滑らかにし過ぎず、あえて豆の存在感を残した」とのことで、豆の風味もしっかり残っています。とろりとした大福豆に、国産オレンジの香りが立って食欲をそそります。バターを塗った薄切りトーストにたっぷりのせると、滑らかさが際立つようでとてもおいしい。夏の朝食にぴったりです。

 

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鮮やかな香り際立つ、大福豆と国産オレンジのジャム

 

[ 材料 ]
大福豆150g 国産オレンジ1個(約120g)(※皮も使うので国産を使用) グラニュー糖160g 水適量

[ つくり方 ]
1、大福豆は2~3倍量の水に一晩浸けておく。十分にもどったら、鍋に入れ、沸騰させ、中火で5分ほど茹でる。
2、ザルにあけ、水でさましてから皮をむき、同時に芽も取る(取ったほうが舌触りがよい)。皮を剥いた豆を鍋に入れ、2倍量の水を加えて再度煮る。沸騰したら弱火にして、水がなくなってきたら足しながら20~30分かけて柔らかく煮る。
3、国産オレンジは、剥いた皮をたっぷりの水で柔らかくなるまで30~40分程度煮てみじん切りにする。果肉は薄皮から出しておく。
4、柔らかくなった大福豆をザルで裏ごしし、3とグラニュー糖を加えて火にかけ、沸騰して1~2分煮詰めたら出来上がり。ビンに詰めて冷蔵庫で保存し、1週間ほどで食べきる。多めにつくった時は、小分けして冷凍保存するとよい。

 

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左:皮を剥いて煮た豆の柔らかさはこの程度。中:裏ごしした豆とオレンジの皮・果肉を加えて混ぜながら過熱。右:この程度のとろみで火を止める。

 

今回、初めてジャムに豆を使ってみたろみさん。新たな発見があったそうです。
「ジャムに豆を加えることで、トロミを補えるとともに、基礎となる味わいにコクが生まれるという、よい効果がありました。柑橘のネガティブな部分、ちょっと角があるような、収れん性のある風味(口の中がキュッとするような味)を豆の風味が包み込んでカバーしてくれたことは、つくってみてわかった意外な発見でした」

 

そして、ろみさんが豆にまつわる思い出を教えてくれました。
「小さなころ、母親の実家の農家で、豆を干してサヤから取り出していた風景をよく思い出します。晴れた日に、ゴザの上でよく乾燥した豆をパリンと割って、ツルツルした豆を取り出す作業を手伝うのはとても楽しかったです。おばあちゃんが小豆の煮方を教えてくれたことも思い出します。おばあちゃんは、いつも傍らにあった火鉢の上に小鍋をかけて煮ていました。こういう環境が自分の記憶の中にあることは幸せだなぁと思います」
豆を煮るという行為は、昔は食生活にとどまらない、ごく日常的な生活の風景でした。北海道の生産者さんは、冬はストーブにかけて煮る、ストーブ任せでほったらかしとおっしゃっていました。生産者さんだけではなく、今でも全国にそうやって煮ているお母さんがいることでしょう。

 

豆のジャムづくりは、かんたんとは言えません。でも、手間をかけているお母さんの時間は、家族の記憶になります。夏を元気に乗り切るために、家族のおいしい顔を楽しみに、ぜひ今回のジャムに挑戦してみてください。

 

 

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